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Channel: 篠田 英朗 | アゴラ 言論プラットフォーム
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G7は価値の共同体:グローバル・サウスとは何か?

5月下旬のG7広島サミットを控えて、岸田首相がアフリカ4カ国とシンガポールを訪問する。何やら国内メディアでは、「G7議長国がグローバル・サウスを取り込めるか?」キャンペーンが華やかなようだ。 正直、乗り切れないものを感じ

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憲法論という高齢者福祉事業

2023年の憲法記念日を迎える時期だが、いっこうに憲法論議は盛り上がらない。世論調査で改憲賛成が多数派を形成するようになって久しいが、国会はいっこうに発議をする気配がない。 憲法学通説の間違った解釈を前提にした憲法運用の

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『田中耕太郎』と憲法学者の陰謀

牧原出・東京大学教授の『田中耕太郎』(中公新書)が、2023年第24回「読売・吉野作造賞」の受賞作に決まった。詳細な田中の評伝であり、非常に質の高い労作だ。 牧原教授自身の問題意識は、「制度の独立の意義」という点にあると

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「ポストコロニアル」のアカデミズムと混乱する現代世界の「物語」

ロシアのプロパガンダ情報戦に代表される虚偽情報(ミスインフォメーション/ディスインフォメーション)の手法が、恒常的な現代世界の問題として認識されている。事実とは異なる情報を意図的に拡散させ、人々の情勢認識を混乱させること

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ウクライナの反転攻勢は遅いのか

ウクライナ軍の「反転攻勢」が続いている。着実に成果を出しているように、私には見える。ただこの「反転攻勢」について識者の間では「遅い」という意見も多く、中には「失敗している」という言説もあった。 様々な制約の中で行われてい

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バングラデシュとインド太平洋

バングラデシュでBIISS(バングラデシュ国際戦略研究所)主催の国際会議にパネリストとして参加した。外務大臣が挨拶をして、国外からの招聘者だけで十数名が参加した会議だったが、日本からは私だけが参加者となった。私個人は、予

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日本国内でのロシア軍兵士徴用斡旋活動に日本政府はどう反応するか

ロシア軍に参加してウクライナ領ドネツク地方で先頭に従事する日本人の動画が公開され、話題を呼んでいる。 ロシア側で初の日本人義勇兵か 「義はロシアにある」SNSに動画:朝日新聞デジタル ウクライナ侵攻にロシア側の義勇兵とし

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上川陽子外相の誕生と南博駐オランダ大使の発言

内閣改造で上川陽子外務大臣が誕生した。意外な人事だと言われているようだが、岸田内閣の勝負手の決断として、歓迎したい。 外相大臣職は、岸田首相自身が、長く務めたポストだ。岸田内閣においても、林芳正氏に続き、上川外相で、二代

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幻想を超えたインドとのパートナーシップは不可能なのか

インドとカナダの関係が悪化している。発端はカナダ西部のシーク教寺院駐車場で6月18日に発生した銃撃事件だ。殺害されたハルディープ・シン・ニジャル氏は、シーク教徒の独立運動に関わる過激派組織の幹部とされる。インド政府は、ニ

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旧敵国条項をめぐるイデオロギー言説について

「X」において国連憲章における「旧敵国条項」が少し話題になっているのを見た。 旧敵国条項について政治クラスタは右も左も変な思い込みしてるけど、死文化してるのでどうでもいいです。 — JSF (@rockfis

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欧米諸国は罠にはまったか

ハマスによるイスラエル領内での凄惨なテロ攻撃に対して、イスラエルが苛烈な報復攻撃を始めた。ハマス(あるいは「ハマス等テロリスト勢力」)のテロ攻撃は凄惨であるだけではない。ガザ地区住民の生活を犠牲にして、イスラエルの過剰反

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今こそ岸田首相に国際社会の法の支配を語ってほしい

パレスチナ自治区ガザの病院で17日に爆発があり数百人が死亡したことを受け、上川陽子外相は、「強い憤りを覚える」とする談話を発表した。そして「病院や一般市民への攻撃はいかなる理由でも正当化されない」と訴え、「これ以上一般市

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ガザ危機をめぐりG7外相会議で日本が取るべき態度

ガザ情勢が悲惨さを極めている。閉鎖された空間に閉じ込められ、ライフラインが停止されている状況下の市民が住む町に、苛烈な軍事攻撃が継続されている事態の深刻さは、人類の歴史でも特筆すべきレベルだろう。 来週11月7日・8日に

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ウクライナと支援国が不信感を持つ事態だけは避けたい

「自由民主主義の勝利」が謳われた冷戦終焉時に、アメリカの権威は絶大になった。自由主義陣営の盟主としての地位とともに、軍事力・経済力において、他の追随を許さない実力を持っていると思われた。インターネットによる産業構造の変革

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停戦(ceasefire)か休戦(truce)か一時中断(pause)か

ガザ危機をめぐり、日本語でわかりにくいニュースが流れている。世界中でイスラエルの軍事行動に憤っている人々が、即時の「停戦(ceasefire)」を求めている。 10月27日に121票(反対14票)の圧倒的多数で採決された

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絶望感しかわかないガザ危機で炙り出された日本の病理

ガザにおける人道危機が悪化し続けている。危機を打開できない国際社会の情勢は深刻だ。日本政府は目立った対応策を打ち出す意欲もなく、事態の行方に狼狽し続けている。 この危機に際して、日本国内の専門家層の役割は大切だ。ところが

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イスラム圏諸国の人口圧力が世界を動かす

ガザ危機をめぐる日本外交で、非常に気になるのは、冷戦時代からのステレオタイプの図式で進められていないか、ということである。日本の同盟国アメリカが他の先進国とともにイスラエルを支援するので、日本は反対できない。ただし日本は

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ガザのシファ病院をめぐる混乱について

イスラエルが「ハマスの地下司令部がある」と主張したガザのシファ病院から、司令部とみなせる軍事施設が発見されなかったことが、大きな波紋を呼んだ。 イスラエル政府は、シファ病院を占領して一日たった時間くらいに、ようやく病院内

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「西洋の没落」の不可避と日本の高齢者が招く混乱

オスヴァルト・シュペングラーが『西洋の没落(Der Untergang des Abendlandes)』を著したのは、1918年だった。第一次世界大戦が、物理的な荒廃だけでなく、文化的な卓越性をも、「西洋(Abendl

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中国やインドは「新興国」なのか:日本の高齢者の歴史観への警鐘

「グローバル・サウス」なる概念を、自民党議員のみならず学者層までが、多用していることについて、私は批判的である。その最大の理由は、「グローバル・サウス」なるものは世界に存在していない、と考えるからである。 欧米諸国と、あ

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